特定非営利活動法人青木繁「海の幸」会 設立趣旨書及び組織図

 当NPOについて




  設立趣旨

 「海の幸」を頂点に明治浪漫主義時代を駆け抜けた夭折の天才画家、青木繁は明治37年7月、東京美術学校を卒業してまもない頃、写生旅行に友人の坂本繁二郎、森田恒友、それに女友達の福田たねを伴って、南房布良の小谷家に投宿しました。この布良地区は千葉県館山市の南に位置して、国道410号沿いの太平洋に面した小さい漁師町です。
 この小谷家に於いて、青木繁の「海の幸」は1904(明治37)年に制作されました。この年の第9回白馬会展へ出品された「海の幸」を、詩に謳い賛美した蒲原有明をはじめ、浪漫派の文学者たちが共鳴したことから、一躍時の人となった経緯があります。現在、重要文化財である「海の幸」は福岡県久留米市の「石橋財団 石橋美術館」に常設されています。
 築130年を経て現存する小谷家は、江戸から明治にかけての漁師の網元の造りで、瓦葺きの木造平屋建て、間取りは6部屋、玄関の腰板には丸い鉄鋲が見られ、天井材は珍しい桑材、戸袋のわきはナマコ壁跡、周囲を木々に囲まれた敷地は200坪ほど。また近くの阿由戸浜を臨む見晴らしのよい高台には、青木繁没後50年を記念して、旧友たちによって昭和36年に建立された碑を見ることもできます。
 私たちは特定非営利活動法人 青木繁「海の幸」会 として、第一義は文化遺産である小谷家を当面の現状保存と、次いで当時の姿に修復して復元保存する計画、と同時に芸術文化の振興や啓発活動を行います。第二義は房総一帯の文人画人に親しまれてきた海岸線にまだまだ残っている自然、私たちの原風景といえる景観等の保存と保全に貢献する考えです。
 千葉県及び館山市の行政の皆さま、地元の皆さま、青木繁に関係する各県各地の皆さま、全国の青木絵画を賛美する皆さまのご協力を得ながら、全国に寄金等を募ることによって保存および保全活動をすすめてまいります。


平成21年6月7日

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  組織図





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